素直な気持ち
昨日突然飼い犬がなくなって、色んなことを考えさせられた。
自分は蘇生をするのがたとえ可能性が低くても、結果がどうであれするべきだとすぐに思った。けれどもそれは現実的に考えると間違った考えだった。
犬の幸せを考えると、しないほうがいい。しかし蘇生してあげたいと思うことは犬にとってうれしいのではないか?
しかしよく考えを整理するとこの考えはエゴのように思える。
元気な姿のままいきなり亡くなったがゆえに、蘇生して苦しんで生かすよりゆっくり眠らせてあげたほうがいい。
他人事だったら、多分自分は蘇生しないほうがいいと言い切っただろう。けれども、自分のことになってはじめて、間違った選択の素直な気持ちというものが生まれた。
人間に情が生まれ、俯瞰的に見たら間違った選択をする人間のほうが多い中、それに疑問を抱き続けていた自分にとってこれに気づけたのは、何よりの宝だと思う。
こういった形でしか気付けなかった自分が愚かしく思えるが、飼い犬に感謝きれない感謝をしたいと思った。
予定が入っていて火葬にも行けない自分、これにもまた自分がいやになった。火葬に行けばなにがどうなるというわけではないし、自分の自己満足なのかもしれない。しかしそこで何か引っかかったことも今までの自分にはなかった感情だった。
年を重ねるごとに失っていた素直な気持ちというものを、少し見つけられた気がした。本当にありがとう。そして安らかに眠ってほしい。